代表理事 理事長 仙木 伸介 2011年5月吉日
はじめに、この度の東日本大震災で被災された皆様方に対し心よりお見舞い申し上げますと共に、一日も早い復興をお祈りいたします。
1946年2月に「財団法人 食品化学研究所」として発足した当財団は創設者の故佐治敬三理事長の志である「これからの日本は学問や文化を通じて、世界の平和と繁栄に貢献していくべき」という考えの下、これまで関係各方面の多大なご支援に支えられ、設立以来数多くの成果を挙げて来たと自負しております。改めまして、これまでのご支援に感謝申し上げます。さて65年を経過した本年1月に当財団は公益財団法人に認定され、名実ともに生命科学の分野において、日本のみならず世界の「公益に資する財団」を目指し、新たなステージを迎えました。
これまでの財団の歴史を簡単に振り返ってみますと、戦後間もない設立当時の<(財)食品化学研究所>は「国民の健康と栄養の向上に寄与すること」を目的として、有機化学を中心とした基盤研究事業を行うと同時に、関連する理化学研究の奨励助成事業を行ってまいりました。そして、時代とともに科学の進歩はより専門的に、より総合的な発展が求められ、当財団も1979年に<財団法人
サントリー生物有機科学研究所>と名称変更しました。これにより、従来以上に高度で専門的な研究を目指し「生物有機化学及びこれに関連する領域の科学を研究するとともに、これらの研究を奨励助成し、以って人類の幸福と繁栄並びに学術の振興に寄与することを目的」とし、当時では日本有数のNMRを導入、分子レベルの構造解析等の高度な研究活動により、生物有機科学分野においてユニークで先端的な基盤研究の一端を担ってまいりました。また研究助成では1980年に日本で初めての「ポスドク制度」を導入し、日本のみならず、アメリカ、フランス、スイス、韓国、中国、インド、ブラジル等20ヶ国余り、60人強のポスドクが当研究所在籍中に優れた業績を挙げ、他大学の教官や研究者として招聘され、多くの方々が第一線で活躍されています。加えて、国内外の大学・研究機関から留学生を受け入れ、その人材育成にも尽力してまいりました。
創設者の「純粋に真理の探究に坩堝のような情熱を燃やす、優れた研究者が集い、競い、自由にテーマを選び、研究活動に没頭できる施設を造りたい」との想いを忘れず、多様性を重視し、<新しくて面白い研究><新しくて面白い発見>を通じて、更には、人材育成及び奨励助成事業を通じて、小粒ではありますが生命科学分野で日本のみならず世界に貢献できる<チャレンジャブルな>財団及び研究所としてより一層努力してまいります。今後とも関係各位の皆様方のご支援をよろしくお願い致します。
[ PAGE TOP ]